Q 現在住んでいる賃貸マンションの管理会社から契約更新のお知らせが届いたのですが、定期借家で再契約するか、退去するかしか選択肢がありませんでした。また、賃料も月に1万5000円値上げするということです。マンションに住み続けたい場合、定期借家契約をした上で賃料の値上げも受け入れないといけないのでしょうか?
A 近年、賃貸マンションの所有者が変更したことなどをきっかけに、契約更新のタイミングで定期借家契約による再契約や賃料の値上げを求められたといったご相談が増えています。当事務所がある中野駅周辺や中央線沿線でも、最近こうしたご相談が増えています。
まず、マンションを借りる際の一般的な契約である普通賃貸借契約では、貸主から契約の更新を拒否することが原則としてできません。借地借家法という法律で貸主による更新拒否には「正当の事由」が必要とされているからです。「正当の事由」があるかどうかは、賃貸人と賃借人それぞれが建物を使用することの必要性や、建物の状態や利用状況、立退金の提示の有無やその金額等を考慮して判断されますが、そう簡単に認められるものではありません。したがって、借主が希望する場合は、原則として現在の普通賃貸借契約を更新することが可能ですので、定期借家契約に応じる必要はありません。
それでは、賃料の増額には応じなければならないのかというと、これもただちに応じる必要はありません。貸主は賃料の増額を借主に請求することはできますが、一方的に増額することはできず、貸主と借主の間で話し合いがまとまらないければ、貸主は裁判をする必要があるからです。借主は、裁判の結果が出るまでは、自分が適正だと思う賃料を貸主に支払えばいいことになっています。ただし、裁判の結果、借主がそれまでに支払ってきた賃料が適正な賃料よりも少ない場合、借主は不足している金額について年10%の利息を付けて貸主に支払わなければならないので注意が必要です。
以上の通り、借主の立場は法律で保護されており、貸主からの一方的な要求には応じる必要のないことが多いですが、貸主側も『管理会社から言われている』『これが相場だ』と巧妙に交渉してきます。一度合意書にサインをしてしまうと、後から弁護士が入っても覆すのは困難です。 判断に迷う場合、相手に回答を求められている期限が迫っていても、まずは落ち着いて当事務所へご連絡ください。 私たちがあなたの代理人として、不当な要求から住まいを守ります。
中野・中央線沿線での賃料トラブル、まずは契約書の見直しから始めましょう。無理な合意を避けるための法的な道筋をご提示します。



